人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり

慶應卒、山陰在住、一人暮らしニートの戯れ言

若者向けの切符がないことを嘆く向きもあるけど、実際需要がないんだろ?

自分の周りの界隈だと、高校大学の友人にしてもネットの知り合いにしても、「旅行好き」や「何かのきっかけで旅行する」ような若い人が多い。

そんな彼らが共通して言うのは、「中高年や外国人観光客がきっぷなどで優遇されててうざい」「若い旅行客向けにも割引切符を出せ」といった声である。

 

無論僕たち若い世代が使いやすい鉄道のフリーきっぷだったりレガシーキャリアの航空券の割引制度、旅行代理店のパックツアーがあればそれに越したことはないんであろうが、

そんなものが出てこないのには理由があると思う。

 

はっきり言って、旅行産業にとって、若者は、外国人観光客や中高年の暇人と比べて

「金にならない」

んだと思うんだよね。

 

考えても見てほしい。

ごくごく一般的な若い社会人、あるいは大学生が「プライベートで新幹線に乗って県外に行く」ような用事って、

大阪の桜島か東京の舞浜のテーマパークに行くくらいしか考えられない。

観光地に行く、っつったって、旅行がたいして好きでもない若者が行くのは、せいぜい新幹線のある金沢や仙台、飛行機が便利な福岡や札幌くらいな気がする。

そんな彼らが、汽車に乗るときに、果たして「コンビニじゃない駅の売店で」駅弁を買うだろうか。ホテルの部屋から繰り出して町で飲みに行くだろうか。

ぼくは残念ながらこの仮説にはNOって答えると思う。

要するに、彼らはそもそも旅行をしないし、したとしても行き先は限られてるし、それでお金も落ちないんだと思うのだ。

そりゃ観光業界は見捨てるに決まってるよね。

 

もちろんどうしようもないから諦めろって言ってる訳じゃない。

皆も知っているように、いわゆる経済的に豊かなオタクの皆さんは、

ガチャで爆死することでゲーム会社を儲からせるし、

握手券欲しさにCD代に貢ぐし、

応援上映やロングラン上映に足繁く通っている。

スポーツの応援であちこち飛び回る人もいる。

 

別に若者にお金がないわけじゃないし、彼らは外に出ることが嫌いじゃない。

その点では、旅行業界や運輸サービス業界は、お金を生んでくれる若者を取り込むのが遅れたよね。。って思うな。