人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり

慶應卒、山陰在住、一人暮らしニートの戯れ言

スポーツ興行の世界にこそ、敢えて「地方対東京」の視点を入れてもいいと個人的に思う。

僕がバスケットボールのプロリーグ「Bリーグ」のファンであるということは以前記事に書いたと思うが、

その界隈でのホットトピックを少し噛み砕いて今日は紹介しようと思う。

多少マニアックな話になるかもしれないがご了承いただきたい。

 

ちょうど昨日5/29に、Bリーグの各賞の発表があって、

得点王の表彰やMVP、ベストファイブ(バスケは5人スポーツなので)、新人王の発表が行われた。

その際、票数非公開の記者投票で選考される新人王の選考が揉めた。

成績的にも順当に選出されるのが濃厚と見られていた、西日本の政令指定都市の地域密着クラブ(この辺はBリーグのバックグラウンドから説明せないけんので難しい、分かる人には旧bjのチームとだけ)のルーキーA選手ではなく、

東京フランチャイズで大企業のバックアップがあるチーム(旧NBLの名門チームです)に、大学から鳴り物入りで入団した世代別日本代表の有名選手B(一定の成績は残したがインパクトがあるかというと微妙)が選ばれ、

投票の不透明さもあって一部ファンの怒りが爆発、「B選手ありきの出来レースだ」といった声や個人批判がSNSに見られたり、

ある程度試合を見ているであろうライターからも苦言を呈するコラムが書かれるなど、昨日のBリーグ界隈のTwitterは異様な雰囲気だった。

 

ここで本題に移る。

今回僕がブログに書くのは、A選手が妥当だったとかB選手が不適切だったとかそういう意見を記すのではなく、

「なぜ記者が、そしてリーグがB選手を推しているか」ということについて持論を展開していく。

 

そもそも、B選手の所属するチームは、東京にフランチャイズがあるだけでなく、比較的資金も豊かで、かつスター性のある選手も多く(日本代表の実力を持ち、その上で有名タレントの恋人であるイケメン選手がいる)、さらにチームもリーグ制覇経験のある強豪だ。

日本のプロ野球で例えると、読売巨人軍ジャイアンツのような、いわゆる「大正義チーム」である。

 

ここからは僕の持論だが、

スポーツの興行では、こんな感じに「強くて」「金持ちで」「華やかで」「みんな知ってる」「だからこそのアンチも多い」ような、大正義チームが一つくらいあってもいいんじゃないか、と思うのだ。

20年前のプロ野球は、「巨人」と「それ以外」という構図で回っていた。セリーグの五球団の目標は「打倒巨人」で一致していた。

星野さんがいたころの中日ドラゴンズ阪神タイガース、今の広島東洋カープは、「持てる球団」である、東京のジャイアンツを倒すために地方で力を蓄えていた。

 

バスケの世界も、そんな東京のチームを倒すことを共通目標に、地方球団は「打倒東京」という姿勢をもっと打ち出してもいいと思う。実力でも。メディアの露出でも。

 

同じプロ野球の話をすると、地方に散らばったパリーグは地方で力を蓄えた。

田中将大を擁して東北楽天ゴールデンイーグルスが巨人を破ったのはまだ記憶に新しい。柳田悠岐内川聖一といった面々で連覇をして今のプロ野球を席巻しているのは福岡ソフトバンクホークスだ。地方の球団だからという言い訳は通用しない。国民的スター大谷翔平がいたのは北海道日本ハムファイターズ、地元密着球団のはしりみたいなところだ。

 

地方が東京に勝てるチャンスがある、下克上するチャンスがある、スポーツの世界にはそんなロマンが眠ってると思う。A選手のチームだけでなく、地方のチームはこれに奮起して欲しいと思った。